それで、それから。

甲信越地方の専業主婦の日々です。

子どもにかける言葉。

9月になりました。

直売所で梨を買うことが楽しみな、今日この頃です。

 

私は未就園児の子育てサークル的な集まりに参加しています。

主な活動は野外で、

散歩をしたり、

花をつんだり、

お弁当を食べたり、

外の空気と光をいっぱいあびて

遊びます。

 

先日の活動は、

大きな池のまわりをお散歩することがメインでした。

 

池の周りには一部囲いのない場所があり、

代わりに草が生い茂り

蝶やトンボがとんでいました。

 

私は子どもと手をつないで歩いていました。

 

私たちの近くを歩いていた親子がいました。

3歳の男の子は池のほうに近づいて、

背の高い草に手をのばしていました。

池はすぐに深くなるわけではなく、

草、どろ、浅い水辺と傾斜になっています。

転んだり、一歩足を踏み込めば

靴が泥だらけになったり

尻もちをつけばズボンがびちょびちょに

なりそうです。

元気な男の子は

お母さんの手を振りほどいて池のほうへと

近づいていきます。

 

お母さん「お水の方へは行かないでね。」

 

 

男の子「いいの。だいじょうぶ!」

 

 

お母さん「落ちたら困るよー。」

 

 

男の子「なんで?  ねー、なんで?」

 

 

お母さん「 宝物だからだよ。」

 

 

男の子「ふーん。」(と言って、池から離れました。)

 

 

このやりとりを見ていて、

自然に「宝物」って言葉が出てくることに

衝撃でした・・・。

 

私なら、

「靴が泥んこになっちゃうから。」

「着替えがたりないから。」

「靴の替えがないから。」

「君が泣いちゃうから。」

など、

予測されるであろう事態を言いそうです。

 

でも、その根本は

「(宝物である君の)靴が泥んこになっちゃうから。」

「(宝物である君の)着替えがたりないから。(君が寒い思いをしてしまう。)」

「(宝物である君の)靴の替えがないから。(君がこれから歩きづらいだろう。)」

「(宝物である)君が

(悲しい気持ちになって)泣いちゃう

 (のを見るのは、母がつらい)から。」

 

だったりします。

 

 

つまり、

 

「宝物だから。」

 

なんだよなぁ。

と、思いました。

 

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以前、友人が

子供の頃にお父さんが

 

「うちには金銀財宝なんて何もないけれど、

 子どもたちがうちの一番の宝物だ。」

 

と言っていたのが嬉しくて

今でも忘れられない、と教えてくれました。

 

誰かに宝物だって言ってもらえるのも

嬉しいし、

誰かを宝物だって想っているのも

素敵だなぁと

思った出来事でした。